生活環境の変化や、病気の疑いからのうつ病

入籍して2か月が経った頃、右手の指にしびれが起きはじめました。
31歳の頃でした。
何かを手に持って、しばらくすると、しびれだす。
一番最初に頭に浮かんだのは、『脳の病気』でした。

結婚して2か月という事で、それなりに幸せオーラがあったものの、一人暮らしだった自分と、実家暮らしだった主人との生活環境の違いなどに悩み始めたころでもありました。
当時、栄養士の仕事をしていたのですが、そのことで近所に住んでいる義母に『あなたは栄養士だから、息子の食事の心配をしなくていいのは、助かる。知り合いのうちのお嫁さんは、ひどいらしいのよ』などと、顔を合わせる度に言われたことで、プレッシャーを感じていた頃でもありました。

新婚で、あまり心配をかけたくなかったことから主人に話すのが遅くなったこと、仕事もあり、中々しびれの原因を突き止められなかったことで、『もしかしたら脳の病気→近いうちに死ぬかも・・』という考えから抜けられなくなってしまいました。
夜、眠れなくなり、仕事中など、なんでもない時に、急に涙が出てくる。いつもイライラして、笑えなくなってしまいました。

土曜日の午後、携帯から脳外科で検索して、たまたま飛び込んだクリニックは、脳外科も診療するけれど、本来、心療内科や頭痛外来を得意とするところでした。
先生には『断言はできないけど、しびれは脳ではないと思うから、おそらくそっちは大丈夫。それよりも今は、あなたの気持ちの方が心配です。あなたは鬱になりかかっています』と言われました。
先生とお話しているうちに涙が止まらなくなってしまっていました。

通院し、抗うつ剤と睡眠導入剤を飲むようになって、1か月が経つ頃、クリニックからの紹介された他の病院でMRIを撮影、しびれの原因は、首の椎間板ヘルニアからと診断、脳からのとではないということはわかりました。

しびれの原因がわかったことで、鬱も回復すると思っていましたが、残念ながら、そちらはなかなかよくなりませんでした。
主人は、鬱の原因をインターネットなどで調べて、自分との生活にあるかも原因があると思ったらしく、薬を飲み始めた私にすごく気を遣うようになりました。
それを感じる度に、私の中では『心配をかけてはいけない・・』と考えてしまい、鬱が良くならないということでした。

薬を飲まなくて良くなるまで、8か月位かかりました。
実際は、通院開始も早く、仕事をしていた分、治療期間は8か月で済んだ。という感じの様です。

けっこう強いと思っていた自分が、まさかうつになるなんて・・。
弱い自分を自覚できたのは、いい経験だったのかもしれません。

※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。

※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.