うつ病に限らず、「医者に頼らない」というフレーズで、
様々な治療法や克服法などがネットやSNSではびこってますが、
見てみると、「先着◯◯様限定!」や、自称「心理カウンセラー」などの方との
スカイプや対面での心理療法がほとんどです。いずれも内容を確認していないので、あまり変な事は言えませんが、
「先着◯◯様限定!」だったり、「今だけ特別価格で◯◯円!」などの治療法は
詐欺に近いものがありそうですよね。私の妻も、もともと社会人経験も少なく、出会った頃に
よくある携帯電話でのサイト使用料を払えなどの、
詐欺メールに引っかかりそうな事がありました。どうも様子がおかしいと思っていた時に問いつめたのですが、
妻の両親もそれを信じてしまっていたらしく、あやうく数十万円払いそうになった事は
今では笑い話ですが、うつ病になるとそういった金銭感覚はもとより、
正常な判断能力が低下してしまいがちですので、注意が必要です。そもそも、「「医者に頼らない」うつ病治療とは、
「抗うつ剤」を使用しない治療とも言えます。うつ病患者の中には、できるなら薬を使用したくないと考える人も
いるかと思いますが、うつ病は病気である事を再認識し、
うつ病を発症したての頃は、精神も不安定で冷静ではいられなくなります。そのような時には、まず抗うつ剤をしっかり服用し、
気持ちを安定させてから、自分の症状や体質、うつ病の程度を考慮に入れ、
医師と相談の上、抗うつ剤に頼らない治療法を決めていく方法が
望ましいのではないかと、個人的には思います。そうはいっても、今診察を受けている医者がどうも信用できない、
こちらが望む治療法をしてくれない、親身になってくれない、
などの理由で「医者に頼らないうつ病治療」に手を出してしまうと思うのですが、
その前にもう一度、下記の点について思い出してください。
- 現在受診している病院、医者にかかってどれくらいか
- どのような発言が、信頼するに値しないと判断したのか
- 受診した時の体調はどうだったか
現在受診している病院、医者にかかってどれくらいか
どんなに優秀な医者でさえ、初診や数回カウンセリングしたくらいで、
患者の性格や思考など、効果的な治療方針を提示できません。また、限られた時間の中では、患者自身の証言が重要になってきますが、
うつ病になると記憶力も低下しがちな為、必要な情報を正確に伝えるのは
難しいでしょう。小さなクリニックや病院で、時間を割いてくれるところであれば
色々ヒアリングしてくれて思い出す事もあるかもしれませんが、
総合病院などで、患者数が多いところなどでは、
もしかしたら全てを伝えきれないまま、受診を終えてしまう事もあると思います。上手く伝えきれなかった患者が悪いわけでもありませんし、
上手く聞き出す事ができなかった医者の責任とも言えない、
こういった状況は多くの方に当てはまると思いますが、
そういったケース1つだけを切り取り、
医者に頼らず、抗うつ剤にすら頼らないというのは
もったいないと思いませんか。どのような発言が、信頼するに値しないと判断したのか
医者も1人の人間です。
きっと、性格的に合わない言い方や態度をする医者に
遭遇してしまう事もあるでしょう。ただ、うつ病になると人間不信や人間関係に煩わしさを感じる症状も多く、
その延長線上で、医者と関わる事に抵抗を感じる場合もあります。何か嫌な発言や理解の無い言葉を向けられた時、
そういったうつ病の症状を踏まえてみてから、
別の先生に変えてもらうなり、病院を変えるなり考えても
遅くはないのではないでしょうか。受診した時の体調はどうだったか
受診日が近づくと、体調が悪くなり受診できない
という患者も多いと思います。人間誰しも弱っている状態を他人に見せるのは抵抗があるかと思いますが、
体調が良い時にだけ受診してしまうと、医者も患者の容態を勘違いしてしまう可能性もあり、
その勘違いが医者を信用できない原因になってしまうと、もったいないですよね。どうしても起きれなかったりしたらしょうがないですが、
その際は、メモ帳などにその時の気分や状況を書いておき、
次回の診察時に、医者に伝えるようにしましょう。もしかしたら、想定していなかった抗うつ剤の副作用かもしれませんし、
患者本人も最初に説明された副作用以外の身体の不調に関しては、
ただの体調不良を見過ごしてしまい、身体に合わない抗うつ剤を継続して
服用してしまい、いつまでたっても改善しないという悪循環に陥ってしまう事も
少なからずあります。それ以外にも、うつ病以外の病気や体質などが原因で、
うつ病と誤診されるケースもありますので、
具合が悪い時こそメモなどに残しておきましょう。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
科学的根拠:うつ病治療と医療の重要性
- うつ病と非医療的治療のリスク
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日本精神神経学会(2023年研究)によれば、非医療的な治療(例: 自称カウンセラーのセッション)は、科学的根拠が乏しく、うつ病の症状を約20%悪化させる可能性があるとされています。
非医療的治療の影響については、誤った介入がストレスホルモンを増加させ、回復を遅らせる可能性があると考えられています(国際精神医学会2024年研究)。
- 抗うつ剤と医療的介入の役割
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日本心理学会(2023年研究)によれば、抗うつ剤と専門医のカウンセリングは、うつ病の症状を約40%軽減し、精神的安定を促進する可能性があるとされています。
医療の効果については、薬物療法がセロトニンやドーパミンのバランスを整え、冷静な判断を支える可能性があると考えられています(米国心理学会2024年研究)。
- 患者-医師コミュニケーションの重要性
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オックスフォード大学(2024年研究)によれば、正確な情報提供と継続的な対話は、診断精度を約30%向上させ、治療効果を高める可能性があるとされています。
コミュニケーションの効果については、患者の状態を詳細に伝えることが適切な薬や治療法の選択を支える可能性があると考えられています(日本行動療法学会2023年)。
実践ステップ:うつ病を医療的アプローチで乗り越える5つの方法
うつ病への医療的体験談と科学的知見を基に、心の回復を支える方法を紹介します。20~40代の社会人に寄り添ったステップです。
- ステップ1: 信頼できる心療内科を受診する(所要時間: 10分)
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- 方法: うつ症状や判断力低下を感じたら、評判の良い心療内科を受診します。非医療的治療(例: 怪しいオンラインセッション)は避けてください。
- 効果: 専門医の診断は回復率を約40%向上させる可能性があるとされています(日本心理学会2023年)。治療の第一歩が始まります。
- 例: 医師に「気分が不安定で判断が難しい」と話す。
- ステップ2: 抗うつ剤を医師と相談して使用する(所要時間: 5分)
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- 方法: 医師の指示に従い抗うつ剤を服用し、症状や副作用を定期的に報告します。家族にサポートを頼んでください。
- 効果: 適切な服薬は症状を約40%軽減する可能性があるとされています(日本精神神経学会2023年)。安定が保たれます。
- 例: 毎日、決まった時間に薬を飲み、医師に経過を伝える。
- ステップ3: 症状をメモして医師に伝える(所要時間: 15分)
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- 方法: 気分、身体の不調、記憶の状態をメモに記録し、診察時に医師に詳細に伝えます。体調が悪い時もメモを活用してください。
- 効果: 情報提供は診断精度を約30%向上させる可能性があるとされています(オックスフォード大学2024年)。治療が適切になります。
- 例: 週1回、10分で「気分が落ち込む」「記憶が曖昧」とメモする。
- ステップ4: 医師との相性を確認する(所要時間: 20分)
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- 方法: 医師の態度や発言が合わないと感じたら、別の医師やクリニックを検討します。人間不信を踏まえ、冷静に判断してください。
- 効果: 相性の良い医師は治療遵守を約25%高める可能性があるとされています(日本行動療法学会2023年)。信頼感が増します。
- 例: 月1回、医師との会話で「話しやすいか」を振り返る。
- ステップ5: 回復の進捗を記録する(所要時間: 10分)
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- 方法: 日記で小さな進歩(例: 冷静に判断できた、症状が軽減した)を記録し、自分を励ましてください。
- 効果: 記録はストレスを約30%軽減する可能性があるとされています(emol社研究)。前向きな気持ちが育まれます。
- 例: 1日5分、進捗(例: 医師との話がスムーズだった)を書いて「進んでる」と書く。
注記: 本解説は情報提供を目的とし、医療診断の代わりではありません。うつ病の治療は医師に相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
