私は以前、起き上がれないほど
辛い時期を過ごした事がありました。ちょうど夫の死と閉経と、翌年の阪神淡路大震災が重なって、
無気力な状態になっていました。働いてはいたものの、いつも意識がぼんやりして、
地に足がついていない状態。何をしても楽しくなく、
顔が無表情になっていると子供によく指摘されていました。いくつもの病院に行きましたが、
夫の死によるうつ病、更年期障害、
大きな事故や災害を経験した事による
PTSDのようなものだと言われたりしました。いずれも時間が解決してくれるというので、
それを信じていましたが、何年経っても良くならず
次第に諦めの気持ちになって行きました。本当は家で寝転んでいたいのですが、
夫を亡くし高校生の子供をもっていればそういうわけにもいかず、
スタミナドリンクを飲みながら働き続けました。家の事は子供も手伝ってくれていましたが、
それでも体のだるさは抜けずに、
どうしようもない辛さから夜中に涙を流した事もありました。本当にこの心身の辛さはいつかなくなるのだろうかと思いながら。
そんな状態が6年程続いた時、喉が痛くなり耳鼻科に行きました。
診てもらうと、風邪による炎症だと言われました。薬を塗ってもらい、喉全体を触診してもらっていると
「しんどくないか?」と聞かれました。もう何年もうつ病などで辛い事を打ち明けると、
掛かりつけの内科に行って血液検査をしてもらうよう言われました。たぶん橋本病という甲状腺の病気だから、と。
橋本病は、甲状腺の機能が低下する病気だそうで、
うつに似た症状だそうです。そして特徴的なのは、汗をかかないこと。
そういえば、夏でもあまり暑さを感じなかったなと思い出しました。今は甲状腺の機能を高める薬を飲みながら日々を過ごしています。
あの辛さは嘘のように消えて、平穏な生活に戻りました。うつ病克服とは別の体験談かもしれませんが、
同じような症状を抱えている方は
一度検査をされる事をおすすめします。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
