私はもともと引っ込み思案な性格で、
他と交わることを極端に恐れるところがありました。「さみしいなぁ、私はどうしてこんなに孤独なんだろう…」
毎日そう思って泣きながら過ごす…そんな交友関係もほとんどない私が
うつ病という疾患の存在を知ったのは中学2年生の時で、
興味本位でネット上のチェックシートをやってみて
「要注意!!」の文字が出たのを見て、愕然としました。まさか、私の普段の悩みは生まれ持った性格のせいであって
病気だなんてそんな…と、とにかくショックを受けました。私の悩んできた歳月はなんだったのか…と思うと虚しさがこみ上げました。
その反面、どこかほっとしたのも覚えています。
自分のせいではなく、病気だ、治したり軽くすることができるんだ…
そう思うと涙が止まりませんでした。しかしその時はまだ、家族に言うとしてもどう言っていいのかもわからず…
結局そのまま5年、19歳になるまで放っておくことになってしまいました。年をかさねるにつれ私の症状は重くなっていき、
不眠の症状が出始めたときにやっと心療内科を受診。
診断名は予想通りうつ病でした。それから闘病生活を始め、もう10年程経ちますが
私はまだ抗うつ薬が手放せていません。しかし、なんだかもういいや、と思えるようになりました。
何度も希死念慮に襲われ人様に迷惑をかけるような行動に出たこともありました。
でも、悩んで悩んで死ぬほど苦しんだおかげで自分と向き合うことができた気がします。私は、いちいち小さなことを気にしすぎていたのです。
これに気付けたことは大きな進歩だったと自分で思います。少しずつ「まあいいか」「もういいよ」「なんとかなるって」
などと思う練習を進め、今では毎日が楽しい…
とまではいかずとも波がこない限り毎晩安心して眠れるようになりました。完治していないため不安定になる時もありますが、
今はもう孤独だ、とは思いません。以前よりも話すことが苦痛でなくなったため
「さみしい」や「つらい」と友人や家族にはっきり言うことができます。私はうつ病を患い、自分の内側に閉じ込めた苦しみを
伝える勇気を手に入れた気がします。これから先も私はこの勇気と一緒に生きていきたいと思います。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
