「働ける人はうつ病ではない」、なかなか衝撃的な内容ですが、
もちろん私が言った言葉ではありませんが、一般の人の中には
こう思っている人も多いかもしれません。以前、双極性障害の妻が障害年金2級に向けて
医師の診断書(1通5,000円くらい)を書いてもらい、
申請してみるという話を書きました。当時、病院では「あまり期待しない方が良い」と言われていたようですが、
その後、区役所に行く機会があったので、てっきり申請していたものだと
思っていましたが、最近実は申請していなかった事が判明しました。その事について特に責めたりはしませんでしたが、
本人曰く、「どうせ申請しても通る可能性が低い」のと、
気分転換に日雇いのバイトもしてたりしたので、
それが審査に影響するかもしれないので、
申請をためらっていたようです。診断書を書いてもらってから既に有効期限である3ヶ月以上経過してしまっているので、
今更申請はできないのですが、近々妻の実家に行く機会があるので、
保育園申請の関係上、再度診断書を書いてもらう予定で、
どうせ区役所に行くので一緒にだめ元で今度は本当に障害年金2級を
申請してみたいと思います。病院の人から直接私が言われた訳ではないので、
細かなニュアンスなどは分かりませんが、
うつ病患者にとっては、死活問題である障害年金の申請について、
「あまり期待しない方が良い」という言い方はどうかと思いますよね。せめて、「審査が厳しいけど、申請してみる価値はある」とか、
ポジティブな言い方をしてくれるだけで、希望が見出せるのに、
それすら始めから無いような言われ方をすると、
うつ病の人はただでさえ、外出するのが難しいのに
申請する気も無くなってしまい、へたをすればうつ状態がひどくなる可能性もあります。また、国から援助してもらう訳ですから、
厳しい審査があるのは当然ですが、2級の審査基準で、
「バイト・パートタイム」でも働いている人は申請ができないのも疑問に思います。1人暮らしで誰も頼る人がいない人は働かないと
生きて行けない訳ですが、そうした人は「生活保護」を受けるのが
適切なのかもしれませんが、うつ病になる人の家族構成や事情は様々です。夫婦共働きでぎりぎり生活している人や、
専業主婦でも育児ノイローゼでうつになった人、
嫁姑問題でうつになった人、定年後に子供がうつになってしまったり、
うちのように、自営業で私が仕事をしながら育児もしているケースもあったりします。そして、うつ病になると診察代は自由診療の場合も多く、
薬代を含め毎月2万円以上かかるというのも珍しく無いケースだと思います。そうした中、もともと優しくて責任感の強い人がなりやすいうつ病ですので、
うつ病患者は少しでもその負担を減らそうとバイトを含め、
「働こう」と思うのは当然の事だと思いますが、
「働ける人はうつ病ではない」というような基準があると、
ある生活保護受給者が言ったように、「働いたら負け」になってしまいます。うつ病患者の多くは、好き好んでうつ病になった訳ではないので、
元気な頃の自分に戻りたいと思ってますし、仕事もしたいと思っているでしょう。そうした人に、もう少し軽度な支援、
例えばうつ病治療を他の病気と同じく点数制にして
自己負担額を減額させたり、うつ病患者が働く際、
体調が悪くて他の人に迷惑がかかることを
人一倍気にすると思うので、うつ病患者が屈託なく働ける場を
増やせるような環境作りがもっとあれば良いなと思います。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
