六十代の母親が数年前から欝に悩まされています。
その時のうつ病克服体験談です。父親と二人、すでに定年退職していて持ち家に二人で暮らしているのですが、
互いの年金を合わせても月十五万円ということもあり、
経済的な不安と更年期障害から欝になったようでした。離れて暮らしている私が、たまに帰省した時は元気に見えていたのですが、
父親からので電話で、母が欝に苦しんでいることを知りました。
ひどい時は一日中、体が起こせないそうです。正直、ショックでした。
私は友人と職場環境に恵まれていたので、
周囲で欝になった人がいなかったためです。しかし最も身近な存在である家族が、
欝で苦しんでいるという事を知り、かなり動揺しました。それまではあまり連絡を取っていなかったので、
なるべく電話するように心がけたものの、子供には弱いところを見せたくないのか、
母はその時だけ元気な振りをするようになりました。あまり効果がなかったので私が取った次の策は、
仕事が忙しくなったという理由で、
自分の飼っていた文鳥の世話を母に頼むというものでした。小鳥なら犬猫と違って、散歩も世話も月の飼育費用もほとんど掛かりません。
また体が小さいながらも、精一杯の愛情を飼い主に注いでくれます。小鳥など飼ったこともなく、元々好きでもなかった母でしたが、
今では肩に乗せて洗い物をするほどに仲良くなったようです。食事の時などは手のひらにおさまるため、
片手で食事をするのが上手になったと、電話口で笑うようになりました。私自身は自分が世話していた文鳥と離れる結果となったため、
しばらくは寂しい思いをしましたが、
気になって以前より実家に帰省する回数が増えました。きっと、これで良かったのだと思います。
驚いたのは、母親だけではなく、
父親まで小鳥好きになってしまったことです。よくちょっかいを出しては突かれていますが、
父親が動物好きだったとは全く知りませんでした。最近では母親は文鳥と遊びながら、「この子はうちの三番目の娘」と言っています。
末っ子のポジションを譲ることになった私ですが、後悔はまったくありません。欝で苦しんでいる人がいたら、小さな動物と触れ合ってみてください。
アニマルセラピーというものかもしれませんが、
必ず貴方の心も温かくなり、うつ病も克服できるようになります。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
