うつと診断されて14年目です。
初めは何をするにも億劫で、布団の上に寝転んでの生活を送っていました。服用している薬の影響で更に倦怠感は増す一方。
抗うつ薬の影響で希死念慮が続いたことも。転院を繰り返し、4件目の心療内科の先生から、
まず朝日を浴びることから始めることを勧められました。最初のうちは億劫でなかなかやりませんでしたが、
眠れなかったある日の朝、朝日を窓越しに見たとき
気分が少しすっとするのがわかりました。朝日が出る時間に起きるには、早く寝ることが必須です。
なかなか寝付けなかったのに、早く起きるとその分眠くなるのも早くなるので
自然と早起きになりました。それを続けているうちに早朝なら人も少ないし、ベランダに出てみよう。
少しだけ近くを散歩してみよう。たまに「今日は気分が塞ぐからだめだ」っていう時は
無理しないで窓から見るだけにしました。そうやって少しずつ、陽に当たる時間を増やしました。
歩いていると緑がこんなに鮮やかなのだな、
花が咲いていて綺麗だなとハッとすることが多くて、
今までどんよりとしていた気分に彩りが感じられる様になりました。体を少しでも動かすとお腹もすき、
全く食欲が湧かなかったのが嘘みたいでした。ウォーキングを続けて半年くらい経った、ある日、
ジョギング中の女性がニコニコしながらすれ違いざま
「おはようございます!」と声をかけてくれました。周りからみたら表情もどんよりしているであろう自分に、
にこやかに声をかけてくれたのが嬉しく、
ぎこちない笑顔で挨拶を返したのを今でも覚えています。それからは自分もすれ違う人に挨拶をドキドキしながらすることにしました。
朝から散歩する人たちはだいたいメンバーが決まっているので、
次第に少しずつですが会話を交わす様になりました。年配の方が多く、自分の孫の様に親身に話を聞いてもらい、
励まされることが多いです。そして3年前、顔なじみになった人から
バイトを探しているという知り合いを紹介してもらい、
アルバイトをすることになりました。そこから自信をつけ、今ではそこの社員として採用され、
通院、投薬を続けながら仕事を続けています。2年前の転院を機に、担当された先生から、
うつ症状はかなり改善されてきているので、
抗うつ薬を中止しようという打診がありました。減薬ではなく断薬です。
体が慣れるまではかなりきつかったですが、
先生から指導を受けながら今は発病当初よりも薬の数がかなり減りました。このままお薬に頼らない生活に戻れたら、と願いつつ、
ウォーキングを続けています。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
