私が不眠症になったのは、娘を産んですぐでした。
産後、退院してからなかなか眠れずに不眠症になりました。それは約12年前です。
当時、2ちゃんねるが流行り始めて授乳のためにすっかり昼夜逆転して生活が一転し
私は育児についてパソコンで検索したのです。すると、2ちゃんに繋がりました。
私は育児板や、当時はまって聞いていた椎名林檎の板に入り浸るように。ますます目は冴えて眠れなくなる日の繰り返し。
やがて、軽く鬱になります。
そりゃそうですね。寝ていないんだから…当時、誰にも頼れずに娘を育てました旦那は新聞屋だったのですが、
夜は配達のために家にいませんでした。眠れない。つらい。
だんだんと我が子の泣き声にイライラしてきました。私は母乳が出なかったので、粉ミルクを与えていたのですが、授乳に手間がかかります。
やがて疲れはてて最寄り駅の心療内科へ。不眠症という事でマイスリーとデパスを処方されました。
やっと眠れる。安心した私は、少しでも眠れないと、それらの薬を飲むように。次第に薬に依存し始めます。
しだいに悪い考えが頭に浮かびます。
たとえば旦那と喧嘩した夜。この睡眠薬を大量に飲んだら楽になれるかな…
ある日私はODをして自殺未遂騒ぎを起こしました。我が子の事など、どうでも良い。早く楽になりたい。
随分、自分勝手な考えだけど、死にたい。もうろうとする意識の中、近くの大学病院へ搬送されました。
黒い液体を飲まされました。墨だそうです。胃の洗浄をしました。かかりつけだった心療内科の先生が大学病院まで来てくれて、
大学病院の看護師が驚いていました。普通は違う病院まで来てくれないと看護師に言われましたが、
死にそこねた私には、どうでも良い事。育児ノイローゼなのか産後うつだったのかはっきりと分かりません。
ただ、出産する前は眠れていたのが産後に不眠になった。ネット(2ちゃんねる)も私にとっては刺激がきつかった。
やがて退院しましたが、私はその後数年にわたり何回も自殺未遂を繰り返しました。薬を大量に溜め込むために、主治医にわざと不眠症がひどいと言ってたくさん処方してもらったり。
ある時、私は気管に薬を詰まらせて気がついたら病院のベッドの上で誤飲性肺炎になっていました。そのためにその時は約一週間入院する事に。
苦しい。咳が止まらない。だけど自業自得。退院後に私はある事に気づきます。
右足がしびれる。しびれはやがて激痛に変わりました。
痛い、痛い。助けて、こんな足要らない。ボルタレン座薬を入れてしのぎました。
それから、私は自殺未遂した事を後悔しました。
あんな事さえしなければこんなに足が痛む事もなかったのに。その痛みは1ヶ月続きました。
八方美人だった私は、鬱の診断で娘を保育園に預けていたのですが、
他の母親の前ではニコニコして話していました。外へ出る時も良い母親ぶってニコニコ。
そういう時はハイテンションになって話し出すと止まらない。旦那にはどこが鬱なんだよ、ダラけているだけだろうと理解してもらえずに喧嘩ばかり。
今思えば、彼はアスペルガーだったのだと思います。結局、私は娘が4才になった時に離婚して、娘を連れて家を出ました。
東京から東北の実家に帰りました。環境が変わって、周りにサポートされるようになり、やっと私の鬱は回復してきました。
まだ完全に治ったわけじゃないけど、イライラしたり自殺を考える事はありません。今は違う男性と知り合い、再婚しました。今年で結婚して5年になります。
前の旦那と違い、私の鬱を理解してくれる頼れる年上の旦那です。この人(今の旦那)のおかげで、私は立ち直れたと思います。
今は薬を減らしています。2錠だったマイスリーは1錠に。
デパスはもう飲んでいません。そうです、あんなに薬に依存していたのに、今はマイスリー1錠だけで大丈夫になったのです。
もう死にたいとは思いません。むしろ長生きして娘を立派に育てたい。鬱になってから12年。まだ薬は必要だけど、徐々に立ち直っている自分を感じます。
娘とも仲良く暮らしています。あんなに産んだ事を後悔してたのに、
今は娘はしっかりして、私が逆に「ママ、もっとしっかりしてよ。」と怒られる感じです。今ではかけがえのない存在です。産んで良かった。
薬漬けになってしまったし、こんな感じだったから子どもは1人で充分。
今の旦那もバツイチで実子がいるので
話し合い、もう子どもは作りません。理解あるパートナーに出会えた事が、私を立ち直らせてくれました。
最近では体のために青汁を毎日飲んでいるんです。もしも、この文を読んで似たような感じで悩んでいる人は、
思い切って環境を変える事をオススメします。鬱の時はだるくてめんどくさいからこの環境にしか暮らせない、と決め込んでいませんか?
躁鬱から立ち直った私から一言。
環境を変えてみましょう。
自分のせいではなくパートナーのせいかもしれませんよ。
※本記事は個人のうつ病体験談です。体験内容はあくまで個人の体験であり、医療アドバイスではありません。専門的なアドバイスを希望する場合は医師へ相談を。
※This article is a personal depression story. The content is solely based on personal experience and is not medical advice. Consult a doctor for professional advice.
